ツイキャスで語られた「夕立」の補足をします。

 ツイキャスで「夕立」等の作品が紹介されました。転枝さん、遊乃実さん、ありがとうございました。


 キャスの援護射撃とでも言いましょうか。

 作者である私の方で、「ここ、実はこういうことなんです」という補足をしようと思います。野暮にならない程度に。
 現場にいたのならコメントでその都度補足を入れても良かったのかもしれませんが、それこそ野暮な気がしたのでやりませんでした。あと、良いところで息子の夜泣きが入ってしまって。


 キャスのリンクを貼っておきますので、まずはそちらをご確認ください。聞きながらお読みになる形でも大丈夫です。未視聴のままお読みになるとこの先の記述がすべて「なんのこっちゃ」になると思います。



 まずはこの1時間の中に出てきた話についてです。


「作品によってはピュア」
 これ以外にも「真っ直ぐ」等のキーワードが出てきます。そういえば他の読者さんから「誠実」という言葉で私の作品を評価していただいたなぁ、なんてことを思い出しました。
 ピュアじゃないのはなんだろうな。「夏雲の陰」かな。製本していないものだと「近くて遠い街」もなかなか毒づいている気がします。

「梔子花の経験から」「冷たい視線」
 種別こそまちまちですが障碍者(「夕立」本文の表記に合わせます)と関わり始めてもう10年は経ちました。障碍当事者や当事者と関わる人たちと、障碍者とは無縁の人たちとの狭間で、いつもいろんな感情が生まれ、考えさせられます。そしてスッキリ解決することは稀で、常にモヤモヤを抱えて過ごしています。まぁ綺麗事で収められやしないよね、ということはよく心得ているつもりです。
 その辺のモヤを「夕立」のストーリーにはブチ込んであります。本題とは別で。
 たぶんこれ(当事者の泰輔と弟の洋輔)だけで一本書ける、それくらいのボリュームのある題材なんですけど、私はそれをしたくありませんでした。その分野に関心のある人たちの内輪ネタになってしまいがちだからです。
 私は、「私の彼氏、ド近眼でメガネかけてるんだよね」くらいのエッセンスとしてこの題材を用いたかったのです。良くも悪くも、彼らはそこまで特別な存在じゃない……それを伝える役割を洋輔たちに託しました。


「客観視」「自作との距離」「コントロール下」
 「パーソナルな部分をどこまで出すか」については、結構考えている気がします。「夕立」は確かに、他作品と比べると私自身と距離の近い作品ですね。
 そして、これだけアゲてもらうと「梔子花さんは頭が良くて器用な人なのか」という印象を持たれかねないのですが、それは違います。
 私より器用な同人作家さんなんてゴロゴロいます。ジャンルをまたいでバリエーション豊かに次々と作品を出したりとか。すごいです。それに比べると私のは「また似たようなのが生まれた……」でしかありません。歯痒くなります。
 キャスでは三大香木についても触れてくださっていますが、こちらついては追々別記事で書こうと思います。


「夏雲の陰と同じテーマの作品」
 「エンプティ・チェア」という本当に短い作品があります。絶賛頒布中です。

 「夏雲の陰」との共通点は「子どもを産まない選択を『せざるを得なかった』女性」について書いているところです。書いている当時もつらかった(のに2作品も書いた謎)ですが、今はもう書けないと思います……。


「構成がキレイ」
 すみません!! 何も考えずに書きました!!!
 100PないのはA5版2段組だからです!! 印刷代浮かせたくて!!!
 字数は46000字強です。



 こちらのキャスについてはひとつだけ。


「女子高生というものへの幻想がない」
 私自身がアニメやドラマを観ていて「そんなこと現実にある訳ねぇじゃん」となりがちな人なので、そのシビアさが作品に反映しているのだと思います。 




その他「これはありがたい表現」と思ったところ


「共鳴の物語」
「真っ直ぐな、健全な悩み」
「魂の修行」
「悩んでも腐らず、言いなりにもならず立ち向かう強い人(ミホ)」


 「悩みなんてのは夕立みたいなもんだ」は、これから使っていくかもしれません(良いのか?)




 気になった方はチェックしましょう。


「夕立」
テキレボEX2 Webカタログ:https://plag.me/p/textrevo_ex2/3507
「夏雲の陰」
テキレボEX2 Webカタログ:https://plag.me/p/textrevo_ex2/4701


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